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ジャニオタ一生新規

〜愛されたい訳じゃない 君の全てを愛していたい〜

A New Musical 「クロスハート」 が素晴らしかった話

 

2016年、色んな現場に足を運びました。JUMPのコンサートは言わずもがな最高なので一度視野から外してみると、大好きな七五三掛龍也くんをお目にかかれた嵐のジャポアリやえび座は最高だった。サマステに至っては、9人のTravis Japanに心奪われてそこから動けないままだ。

 

そんな数ある現場の中でも、圧倒的トップがクロハ。

まさに「笑いあり涙あり」の舞台でした。こんなに色んな感情を抱いた舞台は初めてかもしれない。
百年戦争あたりの話だってことしか頭に入れていなくて、詳しいストーリーとかネタバレとか一切見ずに行ったので、独特な展開に翻弄されました。

 

 

ストーリーを全て書きますので、ここから先は完全にネタバレです。

 

 


キャスト

ジャニーズからは以下の4人
中山優馬:セザール / 一之瀬 悟
屋良朝幸:リュック / 立花 陸
寺西拓人:ロドリグ / 六条 龍也
諸星翔希:マクシム / 槇原 真二郎

他キャスト
大湖セシル:ティエリ / 手塚えり
唯月ふうかカミーユ / 柏木美優
中河内雅貴:エルネスト / 榎本駿
大山真志:ニコラ / 西川大介
蘭乃はな:アルセーヌ / 朝倉芹菜
福井貴一:ジルベール / 陣内正
玉野和紀:ミカエル / 時永久


前世を思わせる現世の名前に面白さを感じます。

 

 

相関図
ピンクの矢印は恋情を表しています。

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物語

舞台は1428年、百年戦争時代のフランス。救世主ジャンヌダルクが現れる1年前のこと。血を流すことを嫌い、自由と平和を求める「リベルテ派」を作った2人の若者、セザールとリュック。だがセザールは、強大な力を奮うようになったブルゴーニュ派に寝返り、2人は対立してしまう。
ブルゴーニュ派が支配を広げてもなおリベルテ派を名乗り平和を求め続けるリュックと、「今はブルゴーニュ派を名乗って、命を守るのも平和のためだ」と主張するセザール。
セザールはそんな簡単に意思を変えるような奴ではなかったはず、何か事情があるはずだとリュックは思っていた。実はこの時、セザールは母親を人質に取られていた。村人全員をブルゴーニュ派にしなければ母は処刑され、人質のことを口外すれば、セザールはもちろん母の命も村人全員の命もないと告げられていたのだった。そのせいでどれだけリュックが問いかけても、セザールは決して口を割らなかった。


村の権力者で村人からの人望も厚い、セザールの父ジルベールは、村をブルゴーニュ派かリベルテ派かに統一すべく、話し合いを開く。セザールたちの多数決は同数、決定権は村人の総意となるジルベールに託された。ブルゴーニュ派になると決まりかけたとき、ブルゴーニュ派の者たちに両親を殺されたカミーユという少女がその残虐さを語ったことで、ジルベールは決議を次の話し合いに持ち越すことにした。


その後、要求を聞いてもらうため王シャルルに話をつけに行こうと試みたリベルテ派。その噂を聞きつけ道中で待ち伏せするセザールたち。案の定現れたリュックたちに、容赦はない。
「お前は俺のことも殺せるのか」
「そうだ」
結果セザールは、親友のリュックと、想いを寄せていたリュックの姉アルセーヌを自らの手で殺してしまった。

 

 

2016年、前世のセザールは、現世で悟として生きていた。
百年戦争時代のフランスを生きた人たちの対立・友情・愛情の物語が語られた、カミーユという少女の手記。それを基に劇をすることになったのは、聖城芸術大学の"フランス100年戦争興味津々なぜか惹かれる仲良しサークル"(笑)。そのメンバーは前世で関わり合った者たちだった。
劇の配役を決めたのは、この舞台の物語を進める上でのキーパーソン時永准教授。彼は前世も現世も、そして来世までも知っているらしかった。

父は消え、母の容態も危うく、ふざけあっていたせいで親友の陸(前世のリュック)を事故で失った悟は、避けられない運命を嘆き、恨んだ。そんな悟に運命を変えたいかと問いかけたのは時永准教授だった。

「運命は変えられる」
「運命変えられないんでしょ」
「変えられないのは宿命だ」

「運命を変えたいか」
「変えたいですよ。変えられるもんなら、変えたいに決まってるじゃないですか!」

こんな悲しい運命を変えてやりたいと願った悟は、時永准教授により過去へとタイムリープする。

リュックたちのセリフは全く同じものが繰り返されるが、彼らと会話をしているのはセザールではなく確実に悟だった。
「お前は俺のことも殺せるのか」
「殺すなんて言わないでくれ!俺は謝りたいんだ」「そんなつもりはなかったんだ」

しかし時間が経つと、悟の意識は完全にセザールになってしまった。同じ過去が繰り返され、王シャルルの元へ向かおうとするリュックたちを待ち伏せするセザール。一度はアルセーヌとリュックを殺したこの場面だが、魂に悟が宿っているこの時のセザールは、同じ過ちを繰り返すことはなかった。
「アルセーヌ、お前を愛している」そう伝えたセザールは彼女を殺さずに逃がした。リュックに剣を突き立てたあと、自らもリュックに斬られ2人は共に倒れた。

 


それから半年経ったとき、エルネストとロドリグの前にセザールが現れた。彼は生きていた。

しかしそれは外見だけの話で、中身はリュックだった。
あの戦いの後、息子のセザールを失いたくなかったジルベールが、まだ機能していたリュックの脳をセザールに移植するよう、ミカエルに頼んだのだった。
リュックが、セザールの体を使って生きているという状態になっていた。

リュックはカミーユに会いに行った。伝えられなかった想いを伝えるために。しかし見た目はセザールであるから、「リュックからの伝言だ」と言って。リュックの想いはカミーユに届いた。

 

 

時は進み2016年、悟の父はサークルの顧問であることが判明していた。母も健康に過ごしていて、亡くなる運命にあったはずの陸も事故を回避した。そして陸のことを轢きそうになった車から出てきた女性に、悟は一目惚れした。
彼女は前世のアルセーヌだった。

 

 

 

以上が物語の流れ。
主演の2人を中心に綴ってみたが、それ以外にも、思いのほか複雑な関係性の中で物語は進んでいた。

 

 


好きなシーン

個人的に1番好きだったのは、物語の終盤、セザール(中身はリュック)がカミーユに想いを告げるシーン。話しているのはセザールだが中身はリュックである、という状況を表現するために、ステージの手前でカミーユと言葉を交わすセザールの向こうで、リュックがセザールと全く同じ動きをするという演出があった。2人の動きが見事に一致していたことで、カミーユと話しているのはリュックであるとしっかり伝わってきた。

殺陣やダンスシーンを観ても、屋良くんと優馬くんの体の動かし方にはそれぞれ違う特徴があると感じていたから、このシーンで綺麗にシンクロしていて余計に感動した。

 


キャストについて

何度見ても、リュックがセザールに殺されるシーンが好き。屋良くんの演技がすごい。毎回、新鮮に殺されてる。(言い方)

なんだろう、あの引き込まれる演技。すごいパワーを持っているし…なんか…屋良くんめちゃめちゃカッコいい。殺陣シーンも迫力があって、無駄な動きがなくて、見せ方も分かってて、さすがだなと思った。

優馬くんは、微妙な声色や小さな表情の変化で細かく表現する俳優さんだったな…素敵だった。元はと言えば、「優馬くんの演じているところが見たい」というのがクロハに行くと決めた理由だったから、ひとつひとつの役と、演じること自体を大切にして尚且つ楽しんでいる優馬くんを観ることができて、本当に良かった。また優馬くんの舞台観に行きたい。

てらは、ただただカッコよかったなぁ。最初から最後までひたすらカッコイイの。スタイル良いし、なんか姿勢めっちゃ良かった。ジルベールの家での晩餐会のダンスバトルシーンでも、堂々とキレ良く踊っててカッコよすぎて惚れた。役的に、もろとシンメ的な感じだったけどすごく息が合ってて、殺陣シーンではつい二人を見てしまった。

もろは勢いがあった。殺陣シーンとか特に。晩餐会での言い合いのときも。かと思えばおちゃめだったり面白かったり…マクシムという役は、もろにピッタリだったんじゃないかなぁと思う。
リベルテ派がシャルルのもとに向かう前、作戦会議してたシーンで、もう寝ようってなって部屋を出るとき、カミーユに向かって言う「おやすみ」の声が優しくて甘くて溶けた。

ジャニーズ以外の出演者も、ほんとに素晴らしくて。やっぱり発声がぜんっぜん違う。
てらもろを下げるつもりはこれっぽっちもないけれど、うまく、綺麗に、2人の足りないところを補ってくれていた。特に中河内雅貴さんと大山真志さん。
そして私のイチオシは、アルセーヌ役の蘭乃はなさん。容姿がめちゃくちゃお美しいんですよ!お顔はもちろん、身長が高くて脚もスラッと長くて、全身のシルエットが綺麗。色白で、演技も歌も素晴らしい。好きになってしまったーーー。
それからカミーユ役の唯月ふうかさん。とても可愛らしい声で、演技力がすごい。ブルゴーニュ派の連中に両親を殺された時の話をするシーンは、本当に鳥肌立ちます。泣きそうになりました。
ティエリ役の大湖セシルさんも…って言い出したらキリがないんですけど笑、顔が小さくてスタイル良くて、役柄の問題だと思うけど喋り方サバサバしててカッコよかった。アルセーヌとの殺陣シーンは毎回見入った。

 


"笑いあり"

この文章の冒頭で「笑いあり涙あり」と書いたが、ここまで綴ってみて笑い要素が皆無なので書いてみる。

 

カミーユの手記を基にした劇で、セザール役を演ることになった悟が、時永准教授と2人で練習をするシーンがある。いきなりカツラをかぶってアルセーヌ役をやりだす時永准教授にまず笑う。そして感情がこもっていない棒読みなセリフに悟は「准教授!」
「なんだ。」
「全然ノらないんですけど!!」
じゃあお前がやれ、と悟はアルセーヌ役をやらされるハメに。裏声でアルセーヌに徹する悟も面白いし、真顔で「気持ち悪い」という時永准教授が鋭すぎて笑いが堪えきれなかった。

 

あとは、まさかのさかなクンネタ。前世ではロドリグ、マクシム、ニコラを名乗っていた六条、槇原、西川。この3人がご飯を食べに行こうという話で、「鮭定食とか?」「赤身魚じゃなくて白身魚がいい」と話していると、悟が「鮭は白身魚だ」と言い出した。アスタキサンチンがどうのこうのと、無駄に豊富な知識を語り出し、私「(これは…)」

3人「「「へぇ〜、さすが「違うからな。」

さかなクン」を言わせてくれない優馬くん笑

24日は、てらが去り際に小さく「ギョギョッ」と言い、優馬くんも思わず「言ったな、言ったなおい!」
てら最高!笑笑

そのあと、榎本が登場してくるときに「ぺっ」と小声で言ってて、陸(屋良くん)が「ぺってなんだよw」と言ったら「ぺっぺっぺー」「榎本さんだぞ」ってふざけ出したあげく、手塚先輩をご飯に誘っていつもの如く即刻断られた後「また今日も振られちゃった………ぺっ……」っていっててもうほんと笑った。

 

リュックの家での作戦会議のあたりでは、マクシムがニコラに「アルセーヌに何か言わなくていいのか?」的なこと言うシーンがあって、
マクシム「好きならさぁ…よしよしってするとかぁ、ギュッてするとかぁ、チュッてするとかぁ、ペロッてするとかぁ!ペロペロッてするとかぁ!!ペロペロペロッてするとかぁ!!」
ってもろちゃん止まって止まって!ヒートアップしすぎてブレーキ壊れたかと思った笑
そのあとニコラも「普通好きな人にぺろってしない…」って言ってて面白かった笑


小さな会場だったけど、笑い声たくさん聞こえて、空気があったかくて、なんかほんと…超良かった。(語彙力)
良い意味で力の抜けた演技をする優馬くん、屋良くん、てら、もろを見てると、温かい方々に囲まれていて本当に良かったな〜〜って思う。本人たちが心から楽しんでるんだなって伝わってくるから、観てるこちら側もすごく楽しむことができた。

クロハカンパニー万歳!

 

 

まとめ

現世で劇をすることになったことをきっかけに前世と現世を行き来していくので、全く同じシーン、セリフが繰り返された。 その中で、セザールがブルゴーニュ派を名乗ることを辞めなかった理由(母が人質に取られていた)や、カミーユの両親のこと、戦いのシーンでニコラがアルセーヌを庇った理由、ティエリがセザールに想いを寄せていたことなどが段々と明らかになっていった。そして過去の出来事が訂正されたことで、悟は現世での運命を変えることができた。
多くの事象が交錯してはひとつに重なり、美しく色づき、最終的に物語がスマートにまとまっていたと思う。

 

届かない想い、口にできない事実、避けられない運命、変えられない宿命。
苦しくて、切なくて、もどかしくて、一筋縄にはいかない人生。知り得ぬ来世が、今この人生によって決められていく。
そんな中で、心に問いかけ答えを導き出すとはどんなことか、深く考えさせられた舞台だった。

 

是非、多くの方に楽しんでいただきたい。

見て損はない舞台です。